浸食


いま、全国的に海岸侵食が進んでいます。砂浜消失した地域もたくさん有ります。

海岸が侵食されるという事は、例えば海岸の堤防を乗り越え(越波)後背地に有る人家、耕作地などが危険になるということがあげられます。

海岸侵食は大きな問題を含んでいます。

 

中田島砂丘は東西は約3km、南北(陸から海に向かって)500m程の規模で、日本三大砂丘の一つとして知られています。

 

しかし遠州灘の砂浜を作って来た天竜川からの土砂供給が減ってしまったことによって低地化が進んでいます。

天竜川はダム銀座と呼ばれるほど沢山のダムが建築され、特に佐久間ダムはその規模は大きく60年の稼働により土砂供給がが激減した理由の一つとしてダムが挙げられています。

その結果砂浜は約200mほど後退しました。毎年5mほど陸側に後退しているのです。

対策として沖に離岸堤という構造物が構築されました。そして砂丘の東側にある馬込川近くから養浜と言って砂を投入しています。流れていく砂は離岸堤によって波を弱め砂を堆積させるという方式です。

この対策によって安全のため、アカウミガメの産卵するためなどに必要とされる浜幅70mはなんとか現状を維持しています。しかし海の中では依然、侵食は進み、冒頭で紹介しました越波の危惧されることになっています。

 

砂浜の砂は冬季の強い風によって砂丘に吹き上げられるのですが、砂が激減したことにより砂丘へ運ばれる砂が少なくなっています。そのために砂丘の低地化が急速に進みサンドスキーができた砂丘が変わっていったのです。

 

これから砂丘が消滅していくかも知れません。

 

砂丘、砂浜を再生させるにはおおきなカギをにぎっているのは海岸侵食対策で有ります。

どのような対策が取られていくのかを私達は今まで以上に注目して行くことが大切なことになっています。